70.4%が動画を“効率視聴”! 新卒1〜3年目の会社員1,013人調査で浮かんだ「AI不信」と“ながら情報収集”、採用広報はどう設計する?

企業情報を効率よく収集する若手会社員を表すビジネスイメージ

2026年7月13日、株式会社PRIZMAは、アトワジャパン株式会社との企画で実施した「Z世代の企業選びにおける情報収集とカルチャーフィット」に関する調査結果の一部を公表しました。新卒1〜3年目の会社員を対象に、企業の文字情報への懸念や、リアルな社風を感じやすい媒体、動画の視聴スタイル、ポッドキャストへの印象などを聞いた調査です。

生成AIによって企業側のコンテンツ制作が効率化するなか、受け手は企業情報をどのように見て、どのような方法で取り込んでいるのでしょうか。文字、動画、音声に対する回答をたどりながら、採用情報の伝え方と「タイパ(タイムパフォーマンス)」をめぐる受け取り方を見ていきます。

目次

新卒1〜3年目の会社員1,013人に企業情報の受け取り方を調査

調査は2026年6月9日から10日にかけて、PRIZMAによるインターネット調査として実施されました。回答者は、調査回答時に新卒1〜3年目の会社員と回答したモニター1,013人です。調査元はアトワジャパン株式会社、モニター提供元はPRIZMAリサーチです。

なお、一次資料のタイトルでは「Z世代」と表現されていますが、調査概要に年齢条件そのものは記載されていません。そのため、結果は「新卒1〜3年目の会社員1,013人」の回答として見る必要があります。

文字情報では「AIで都合よくリライトされているのでは」が31.4%で最多

企業の採用サイトや社員インタビューなど、文字ベースの情報を読む際の懸念や不信感について尋ねたところ、「生成AI等によって、都合の良いように綺麗にリライトされているのではないかと疑ってしまう」が31.4%で最も多くなりました。

次いで「企業にとって都合の良いことしか書かれていないと感じる」が30.6%、「本当に社員自身の言葉なのかわからない」が25.9%でした。

ここで注意したいのは、「生成AIを使うと不信感が生まれる」と因果関係まで証明した調査ではないことです。回答から読み取れるのは、企業が発信する文章について、加工されすぎていないか、企業側に都合よく整えられていないか、本人の言葉なのかといった点を警戒する人がいるという現状です。

「リアル」を感じる媒体は動画・音声が上位、それでも70.4%は効率重視で視聴

続いて、「本音」や「リアルな社風・社員の雰囲気」が伝わりやすいと感じるコンテンツを尋ねた別の設問では、「SNSでの動画コンテンツ」が32.8%で最多でした。「社員インタビュー動画や企業の採用動画」が30.8%、「ポッドキャストやラジオ」が25.4%と続いています。

一方、動画から企業情報を得る際の「視聴スタイルや理想に最も近いもの」を尋ねた設問では、一次資料が「効率重視」と整理した3項目が上位に並びました。

動画の視聴スタイル 割合
倍速再生にして短時間で視聴する 26.9%
画面は時々見る程度で、主に音声を流し聞きする 25.2%
バックグラウンド再生で、完全に音声だけを聴く 18.3%

一次資料では、この3項目の合計70.4%を「効率重視の視聴スタイル」と整理しています。つまり、動画へのニーズがあることと、映像を最初から最後まで注視してもらえることは同じではありません。

採用動画を作る場合も、映像だけを見なければ意味が分からない構成にすると、倍速や流し聞き、音声のみで接触する人には重要な情報が届きにくくなる可能性があります。

ポッドキャストにも期待、一方で「音声なら信頼される」とまでは言えない

さらに、興味を持っている企業が社員インタビューをポッドキャストで配信していた場合の印象を尋ねると、「飾らない本音が聞けそうで、企業への信頼が増す」が30.1%で最多でした。「入社後のギャップが少なくなりそう」が28.1%、「ながら聴きで情報収集できてタイパが良い」が22.9%と続きます。

ただし、これも「ポッドキャストを導入すれば企業への信頼が実際に高まる」「入社後のミスマッチが減る」と効果を検証した結果ではありません。回答者が抱いた印象を尋ねた設問です。

一次資料では音声コンテンツを有効な選択肢として強く評価していますが、Focus4では「音声が正解」とは考えません。SNS動画が「リアルが伝わりやすい媒体」の設問では最多だったことも踏まえると、媒体の優劣より、伝えたい情報と受け取られ方を合わせることが重要です。

採用広報は「何を作るか」より「どう受け取られるか」から考える

ここまでの結果を採用広報の実務に置き換えると、判断軸は3つに整理できます。

  • 信頼性:社員本人の経験や発言の出所が分かり、誰の言葉なのかを受け手が判断しやすいか。
  • 時間負担:短時間でも重要な情報に到達でき、倍速や途中視聴でも要点をつかめるか。
  • 視覚依存度:画面を見続けない状態でも、伝えたい内容の中心が理解できるか。

たとえば、テキスト、動画、音声を一つに決め打ちするのではなく、伝えたい内容ごとに役割を分ける考え方ができます。ただし、この3つの判断軸や媒体の使い分けは、今回の調査から直接示された事実ではなく、調査結果を基にFocus4編集部が整理したものです。

生成AIを使って文章を増やす、採用動画を作る、ポッドキャストを始めること自体を目的にすると、受け手の情報収集スタイルとずれる可能性があります。まずは「誰の言葉だと伝わるか」「短時間でも要点が分かるか」「画面を見なくても成立するか」を確認し、その条件に合う媒体を選ぶことが、採用コンテンツ設計の出発点になります。

出典: 株式会社PRIZMA「【Z世代の情報収集】生成AI普及の裏で高まる企業のテキストコンテンツへの“AI不信”。動画ニーズの裏で7割が効率視聴を選ぶ情報収集の「タイパ意識」の実態」

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この記事を書いた人

Focus4編集部のアバター Focus4編集部 ビジネスとテクノロジーを多角的にフォーカスするWEBメディア

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